本来歯には、力を加えられると力が加えられた方向に移動する性質があります。その性質を利用して、適合する矯正装置を装着、歯に一定の力を持続的にかけて少しずつ動かし、悪い歯並びや噛み合わせ、いわゆる不正咬合を治すのが歯列矯正です。
■ 他人に良い印象を与え、ご自身も思いっきり笑顔になれます。
■ 食べたものが、口の中にたまりにくくなり、歯みがきなど口のケアも簡単になります。
■ 口臭の軽減にも役立ちます。
■ 食事がおいしくいただけます。
■ 胃腸の負担が、軽くなります。
■ 噛むことが、脳を刺激して、頭の働きを良くすると言われています。
■ 発音がより明瞭になります。
■ あごの関節の痛みや音などの症状、肩こり腰痛偏頭痛などいわゆる不定愁訴の軽減がみられます。
■ 歳をとっても歯を残しやすくなるので健康ではつらつとした老年を、将来迎えること出来ます。
舌側矯正(裏側矯正)とは、従来は歯の表側につける装置を、歯の裏側につけることで矯正装置が見えないようにし、人に矯正していることを知られずに治療を進められる歯列矯正方法です。特に女性に人気の治療法で、その中でも人前に立つことの多いモデルの方や、接客関係の仕事をされている方が、裏側矯正を選ばれています。装置が見えないという特性を生かして、ウエディングに向けて開始される方もいらっしゃいます。
舌側矯正のメリット、デメリット
舌側矯正(裏側矯正)の最大のメリットは何と言っても、裏側にあることで見えにくいという、審美性と言えます。表に装置がない分、厚みが出ることもなく、人に気づかれずに治療を行えるので、気兼ねなく開始できます。また、歯の動いたことが確認しやすいという異なるメリットもあります。
しいてデメリットをあげるとすれば、高度な技術を要するために、費用が割高になることが多く、完治までの期間も長めになることが通常です。また、裏側の装置は舌と当たるために、慣れるまでの期間は少し発音しにくい点もデメリットと言えます。
舌側矯正を受けるにあたり
舌側矯正(裏側矯正)は、ここ数年で急速に認知されて、 一般的な矯正治療法となってきました。しかし、装置や方法などは医院によって異なるので、認定医のいる、医院を選ばれることをお勧めします。
成人矯正とは、大人になってから始める矯正のことです。昔は、矯正治療というと子供が行うものというイメージが強かったのですが、最近では矯正治療も多様化し、ニーズにあう矯正治療を選択できるようになってきました。子供との大きな違いは、一般生活と切り離せないという点です。働いている方も多いと思いますが、ライフスタイルに合わせた歯列矯正の方法を選択することが成人矯正の大きな特徴と言えます。
大人の歯列矯正の種類には、以下のようなものがあります。
1. 短期間で治療可能なインプラント矯正
・・・・ 小さな人工の歯を支点とし、効率的に力を加える治療法です。
2. 費用を抑えて治療可能な表側矯正
・・・・ 歯の表側にブラケットと呼ばれる装置を付けて歯を動かす一般的な治療法です。
3. 人に気づかれずに治療可能な裏側矯正
・・・・ 歯の裏側に装置を付ける新しい分野の歯列矯正法です。
4. 一部だけを安く、速く治療可能な部分矯正
・・・・ 上記の治療法のうち一部に適用することで実現する矯正の方法です。
大人の歯列矯正(成人矯正)は、顎の成長が終わっていて歯を動かしにくい分、気づいたときがベストのタイミングということができます。子供と違いご自身の意志で矯正歯科治療を受けるので治療がスムーズだという点も異なる点です。
小児歯列矯正とは、大人の矯正のように負荷をかけて動かすというよりは、顎の成長をコントロールすることで、適正な歯並びに整えていくという考え方のほうが分かりやすいかもしれません。また、乳歯から永久歯に生え換わる時期でもあるので、それをふまえた上で、矯正治療を行うことが大切です。
成人矯正と比べ、小児歯列矯正は顎の成長をうまく利用して行えるという点にあります。無理に力を加えずにコントロールしながらの治療となるので、意図的に抜歯をしなくても済む場合もあります。また、社会人のように限られた時間の中で忙しい思いをして通う必要がない点もメリットといえます。
1. 子供の歯列矯正の時期とポイント
・・・・ 子供の歯列矯正は、幼児期、小学生、中高生と年齢によって治療法が異なります。
2. 幼児期の歯列矯正
・・・・ 乳歯が正しく生えるかどうか、それによりその後の永久歯の生え方が変わってきますので、事前に問題が起こるのを予防すると考えます。
3. 小学生の歯列矯正
・・・・ この時期は歯列矯正というよりも、顎が正しく成長するようにサポートすることが多くなります。
顎に適切なスペースがあれば、永久歯がキチンと生えてきますので、最も矯正治療に適した時期ということができます。
4. 中高生の歯列矯正
・・・・ 中学校を卒業する頃になると、顎の成長も終わり、大人と同じ骨格になると言われています。
ですので、後は学生のうちに受けるか、社会人になってから治療を開始するのかがポイントです。
矯正治療は、長期間にわたり口の中にさまざまな矯正装置を装着します。
ブラケットを装着した後は、口の中では食べかすや歯垢がたまりやすい部分が大変多くなっています。
またブラッシングもしづらくなるので、正しいブラッシングで時間をかけて磨かないと、すぐに虫歯になってしまいます。
重度の虫歯になると矯正装置を外して治療することもあるため、矯正治療が一旦中断されたりする場合もあります。
このようなことにならないためにも、矯正中は装置に合わせた歯ブラシや補助器具を選択し、今まで以上に時間をかけてこまめに歯磨きをすることが大切です。
1. 歯ブラシ
装置は歯より出っ張っているので、歯を上・下に分けて磨きます。
歯ブラシは歯面に角度を付けて当て、軽い力で横に往復磨きをします。鉛筆を持つ時のように歯ブラシを持つと自然と力がぬけ、ちょうどよい圧で磨くことがで きます。 歯と歯肉の境目に汚れが残っていると歯肉が腫れてしまうので、歯ブラシで頬を伸ばして、毛先があたっていることを確認しながら磨きましょう。また、矯正専用の歯ブラシもあります。
山型歯ブラシは、毛先が山型のブラシで、装置と歯の境やスプリング等の複雑な矯正装置など、細かい所を磨くのに適しています。谷型歯ブラシは毛先が谷型のブラシで、装置をいためず、包みこむように磨くことができます。
2. タフトブラシ
歯並びがガタガタで、普通の歯ブラシでは届きにくい所やブラケットの周りを磨くときに使用します。
3. 歯ブラシ
タフトブラシ同様、歯並びがガタガタで、普通の歯ブラシでは届きにくい所やブラケットの周り、歯と歯の間の部分を磨くときに使用します。ブラシの大きさは、隙間に無理なく入るものを選択します。
4. 歯ブラシ
隙間のない歯と歯の間などに使用します。硬くなっているはしの部分を歯と歯の間に差しこみ裏からひっぱります。
太くなっている部分を磨きたいところに位置づけし、歯の右左の側面とで別けて出し入れしながら上下に動かしてください。