たとえば口内炎であれば、できものを塗り薬で外から抑え込もうとします。それに対して、口内炎を発生させた機能障害を治そうとするのが、東洋医学の基本的な考え方です。
鎮静剤ひとつ取っても、西洋医学によるものでは、胃袋で炎症を起こして腹痛が起こることがあります。
しかし漢方薬は自然の草木からとった生薬の組み合わせでできており、薬の「主作用」「副作用」「反作用」のすべてに配慮した配合になっています。
そのため肝機能障害を起こしている患者さまや、妊婦の方にも比較的安心してお使いいただけるのが漢方です。
ただ、西洋医学由来のお薬と比べて、投与する期間が長いといったデメリットもあります。ご説明いたしますので、ご不安な点はご相談ください。
当院では、保険適用できるものについて漢方の処方を行っています。
現在、歯科でも保険が適用されるものは7種類あります。
痛みや腫れを発散させ、熱や炎症を冷ます効果がありますので、歯牙痛、抜歯後疼痛、歯齦炎といった痛みに対して用います。
胃腸の働きを促進する効果があります。食欲不振、胃もたれ、吐き気、みぞおちのつかえなどに対して用います。
消化器の障害を治すことで、口内炎などに効果があるというわけです。
腹痛、吐き気、急性胃炎、二日酔いなどに効果がありますので、口内炎や口臭などに対して用いるものです。半夏瀉心湯よりも胃熱を取る力が強いとされます。
皮膚や消化器の炎症などによく用いられます。肝硬変による胆汁うっ滞、黄疸を改善し、口内炎や口が渇くといったような症状を和らげます。